68歳にして『週刊ポスト』で衝撃的な大胆グラビアが掲載され、デジタル写真集『児島美ゆき 68歳、女ざかり』を発売し話題となった女優・児島美ゆき。それから2年後、70歳を迎え、おそらく女優としては世界初となろう、すべてをさらけ出した古稀のグラビア撮影に挑む彼女に密着した。
3月某日、東京・赤坂にあるエステティックサロン「カリスマ倶楽部 赤坂サロン」に、お気に入りのピンク色をあしらったコーディネートで現われたのは、『ハレンチ学園』でヒロインの十兵衛こと柳生みつ子を演じ、全国に「スカートめくりの女王」として名を馳せ、その後『北の国から』や『やすらぎの刻』などのドラマにも出演した女優・児島美ゆきだ。
応援してくれる人たちの声に報いるため
今回、なぜ出演のオファーを受けたのか。この撮影にかける意気込みと思いをエステの施術前の児島に聞いた。
「この撮影のオファーをいただいたとき、最初はあまり乗り気じゃなかったんです。だって脱ぐ理由がなかったから。2年前のグラビアは、『女性たちを元気づけるため』と『“ハレンチ学園”50周年を盛り上げる』という動機がありました」
2020年の撮影時には、キャリア上での節目の年であることとコロナで閉塞した空気感の中で世の中の人たちを元気づけたいという思いが出演に繋がった。今回、70歳という年齢は節目ではあるものの自身の体をさらすまでの動機にはなっていなかったという。
「出演を決めたのは、周りの女子の友達が『やりなよ』『その年でオファーが来ること自体すごいんだから!』と背中を押してくれたから。そして『どんなグラビアになるか楽しみ!』とも言ってくれました。そんな応援してくれる人たちの声に報いるため、ひいてはこれで元気になれる人がいるなら、と出ることにしました」
出演を決めたものの、児島にはもうひとつ課題があった。2年前の出演時から、コロナの自粛生活で生活様式が変わり贅肉がついてしまったというのだ。本人によると2キロの増加。それを落として以前と変わらぬ体型に戻すために、オファーから撮影までの3週間、ダイエットをしながらエステに通っていたのだ。
3週間の準備期間に週5回のエステ
「太って胸は大きくなったんだけど、おなかもお肉がついちゃって」
スケジュールの終盤にはダイエットの効果が現れ体重は以前に近くなったが、それでも腹部の贅肉がまだ気になるという。
「腹立たしいことに痩せると、胸から痩せていくのよね」
ダイエットにともなってバストも以前と同じサイズになったという。体型を戻すためとはいえ、どのくらいの頻度でエステ施術を受けているのか聞くと、週5回のペースで通っているという。外出自粛生活に加えてエステでの施術も制限が設けられ、コロナ前に比べて店舗に通う頻度が減ってしまっていた。体のメンテナンスがあまり行き届かなくなっていたが、今回撮影のために集中して施術を受けたという。
「さすがに、このペースだとふたりともヘロヘロだわ」
同店を利用し始めてからの付き合いであるエステティシャン・峯村桜子さんとのマン・ツー・マンの施術は機器を使いながらでも体力的に負担は大きい。1回の施術で2~3時間、ボディから顔までみっちりと施術を受ける。入浴するだけでも体力を使うように、施術される側も体力を使う。週5回ペースで通ったエステもこの日は撮影直前の終盤。児島も連日の施術に疲れの色が見える。そこまでして撮影に挑む理由は何なのか。
「女優ですから、いったんやると決めたからには人様の前に出るなら最高の状態で出たいというのがまず第一。それから応援してくれている友達のためにも、最大限の努力をして返すのが礼儀だと思っているから私はベストを尽くすだけなの」
そして最後にこう付け加えた。
「もうひとつ。世界は今悲しみに充ち満ちていますが、70歳の私がグラビアに出られるような大らかな社会であってほしいな、とも思っています」
コロナに加えての世界情勢の不安や、物事への不寛容な社会に対して、ささやかなメッセージを今回の出演に込めているという。この日も、足先から顔まで全身をみっちりと3時間、最後の施術を受け撮影に備えた。
そんな彼女の意気込みの詰まったグラビア(『週刊ポスト』2022年4月8・15日号掲載)は、山岸伸氏が撮影を担当。古稀とは思えない姿は、話題を呼びそうだ。
【プロフィール】
児島美ゆき(こじま・みゆき)/1952年生まれ、東京都出身。13歳から児童劇団に所属し、高校3年生の1970年に映画『ハレンチ学園』のオーディションに合格。主演の柳生十兵衛こと柳生みつ子役で女優デビュー。グラマーなスタイルで世の男性たちを魅了した。TVドラマ『やすらぎの刻』出演のほか、現在も映画や舞台、歌手活動などで活躍中。女優デビュー50周年を記念し、自身が作詞を担当した配信シングル「Gypsophila」(ジプソフィラ)が発売中。4月4日には、デジタル写真集『児島美ゆき 70歳、ますます女ざかり』が発売される。
協力/株式会社ワイ・テイ・ビイ カリスマ倶楽部 赤坂サロン