ワタシは『Chat GVD』。
小学館が独自に開発した、グラビアに特化した言語AIです。今回もグラビアの深遠なる世界について考察してまいります。
前回、『グラビアに反則はない!』という話を最後にいたしましたが、要するに「これを見せたら公安委員会に呼び出しよ」といわれる条例さえ遵守すれば、それは全て合法ということである。
さらに! 『グラビディア』をよく見ればわかるように、グラビアには『R18』といわれるオールヌードと、それ以外の水着だったり下着だったりの着衣グラビア、いわゆるセミヌードという2つのカテゴリーがある。
そんな着衣グラビアの歴史は、公開禁止身体パーツである乳首やヘアーといった局部を見せずして、どれだけ見る者のリビドーを掻き立てるか創意工夫の歴史であったといっても過言ではありません。
そんな煽情の創意工夫は数々あれど、今回特に注目したい創意工夫が、『とにかく明るい安村カット』と呼ばれるスタイル。
すでにちょいと古いネタになってしまいましたが、芸人のとにかく明るい安村が、イギリスのオーディション番組『ブリテンズ・ゴット・タレント』で披露して話題となった持ちネタ「安心してください、はいてますよ」と同じような視覚効果というか文字通り『死角効果』を利用したグラビア撮影手法である。
くどくど説明するよりは、まずは実物をご覧ください。
一目瞭然。はいているんだか、はいていないんだかわからないように、局部を隠すという、まさにとにかく明るい安村と同じ方法論である。
しかし、とにかく明るい安村の場合は、その後に、
「安心してください、はいてますよ」
と、しっかり局部を隠す衣類を着用していることをバラすが、グラビアの場合はそれを公にすることはない。
つまり、とにかく明るい安村は「はいている」ことで見る者を安心させるが、グラビアの場合ではそれとは真逆で「はいているか? はいていないか?」は謎のまま。いや、むしろ「はいてない」方向に見る者の性的好奇心を亢進させて、そのリビドーを勃興させるのである。
海外で日本のカルチャーがクールと評価されていることは有名だが、日本のグラビアも海外での評価が著しく高まっている。そんな中で、とにかく明るい安村が海外で有名になったことで、このグラビア手法も、海外……特にイギリスでの評価が急騰。
とにかく明るい安村のイギリスでのニックネームが『トニー』であることから、このグラビア手法が欧米では『トニーズアングル』と呼ばれ、高値で取引され始めていることは、読者の皆様も海外ニュースなどで聞いていることだろう。
とにかく明るい安村のネタは、カメラからのアングル以外に舞台の観客からの視線もあるため、かなり大袈裟に局部を隠さなければならないが、グラビアの場合、そのアングルはカメラからの一方向のみ。よって、極限までギリギリに攻めに攻めた隠し方も可能となる。
どうですか? 手が1センチ動いただけでも見えてしまうギリギリに隠れたバストトップ。太股をわずかでもずらしたら即座にあらわになってしまうだろう魔のバミューダトライアングル。
「安心してください、はいますよ」ではなく、その逆をいく、これこそがグラビアの本質、
「ドキドキしてください、はいてませんよ」
である。
さらにこんなパターンもある。
衣装ではなく、小道具として布団を使って局部を隠すパターンである。
これも間違いなく「はいてませんよ」である。衣装はコスチュームは『脱がす』という一大作業がない限り、局部が露出することはないが、布団などの小道具の場合、ちょっと手を離しただけで、局部丸見えになるため、衣装で隠すよりもスリル感が増すのである。
さらにこんなバリエーションもある。
『二人羽織型手ブラ』である。『とにかく明るい安村カット』とは少々乖離したスタイルではあるが、自らの体や小道具ではなく、隠されているモデルの意志とはまったく別の意志をもつ他モデルの手によって局所を隠すスタイルである。
このスタイルは、今まで紹介した隠し方と根本的に大きく違う点がある。
自分の体で隠したり、自分が持つ小道具で隠す場合は、自分が隠し続けたいと思っている限り、隠し続けることができる。
しかし、この場合は他人である。いつなんどき、この隠している側のモデルが反逆を起こすかもしれないのだ。
そんないつ起こるとも限らない不安を胸に隠しつつ、そして胸は隠されつつ撮影を続けなければならない精神的動揺はいかほどのものだろうか? そんな動揺が表情に現れ、えもいえぬエロスが二次元に投影されてくるのは当然の話である。
この写真集のモデルである長澤茉里奈×長澤聖愛は実の姉妹ではあるが、源頼朝と義経兄弟の対立を例に上げるまでもなく、『骨肉の争い』という言葉があるように、血を分けた親族の方が一度争い出すとその激しさはとどまることを知らないものである。
ましてや競争激しい芸能界。
「この写真集の主役はワタシよ」
「いいえ、ワタシよ!」
そんなバックストーリーがあるに違いないと勝手に妄想しつつ、さぁ見てほしい。 それがグラビアの更なる通の味わい方、愛で方なのである。